YOKUMOKUやROYCEなど日本企業のスイーツが流行するドバイで現在、日本式パン店「Yamanote Atelier(以下、ヤマノテ)」が人気を集めている。
ドバイで最大の緑地公園「Al Safa Park」隣に面した路面店街Al Wasl Squareにある同店。2012年にオープンした同店は、オーナーが首長国の一族で、店舗奥のキッチンでは日本人スタッフがパンを焼いている。
緑のパステルカラーが特徴のヤマノテは、焼きそばパンやメロンパンといった日本でなじみのあるパンが売り。店内にはイートインコーナーも備え、抹茶や桜など日本の季節に合わせたフレーバーのカフェメニューも提供している。販売しているパンの価格は日本の2.5~3倍と割高。日本と同じようにトレーとトングを使って自分で選ぶスタイルだが、しばしば山盛りのトレーを3~4つ以上精算するアラブ人客の姿も目にする。
そもそも、ドバイのショッピングモールで買えるパンは「PAUL」「Eric Kayser」など欧州の堅いパンが多い。しかしヤマノテは、材料や器材も可能な限り日本のものを使い、子どもでも食べやすいフワフワの柔らかいパンを販売していることが人気の理由の一つになっている。イートインコーナーでは、まな板代わりとなるカラフルなトレーとナイフ、フォークとともにパンが運ばれてくる。
ヤマノテは新商品開発に取り組むほか、北海道の牛乳を使ったソフトクリームなども販売しているほか、フェイスブックやインスタグラムなどのSNSを使ったイメージ戦略も積極的に行っている。