ドバイのエミレーツ・タワーズで5月23日、世界初となる3Dプリンターによるオフィススペースが、ムハンマド首長やハムダーン皇太子の立ち合いの下、披露された。
3Dプリンターで作成された広さ250平方メートルのオフィスは、ドバイ国際金融センターやドバイ世界貿易センターに近接するドバイの中心地、エミレーツ・タワーズの敷地に設けられた。当面は、「ドバイ未来基金(Dubai Future Foundation)」のオフィスとなる予定。
オフィスを作成した3Dプリンターは、高さ6メートル、奥行き37メートル、幅12メートルの巨大なもの。材料には、特殊なセメントが使われ、中国とイギリスで安全性に関するテストが実施されている。製作に要した時間は17日間で、設置は2日で行われた。
外装は、未来をイメージした革新的なデザイン。内装は、最新の技術を駆使し、エネルギー効率を高め、強い直射日光からの熱を抑え部屋全体を適温に保つ。
ムハンマド首長は、世界初の3Dプリンターによるオフィスの開設を喜ぶとともに、「このプロジェクトは、地域や国際レベルでの3Dプリンティングの実践を進めていく上での重要なケースステディーである」として、この分野におけるドバイの果たす役割の重要性を説く。
今回のオフィス製作は、「ドバイ3Dプリンティング戦略」の一環として実施された。同戦略の中で、ドバイは2030年までに、3Dプリンティング分野において、世界をけん引する立場になることを目指している。