ドバイ国際空港内免税店で実施された高額賞金のくじ(Millennium Millionaire)の抽選が8月9日に行われ、37年間ドバイに暮らすインド人男性が100万ドル(約1億100万円)を手にした。
当選者のムハンマド・カダルさんは、カーディーラーに勤める62歳の男性で、4カ月後に定年を迎える。以前より賞金100万ドルのくじを買い続けており、17回目の挑戦で1000AED(約3万円)のチケットが100万ドルに化けた。くじの倍率は5000分の1。
カダルさんの幸運はくじの当選にとどまらない。購入したのは、休暇でドバイをたつ飛行機への搭乗前だったが、ドバイへの復路便は3日に事故を起こしたエミレーツ航空521便だったのだ。
乗員乗客300人は無事だったが、消火作業にあたった消防士が1人亡くなった事故で、カダルさんは乗客の1人として同便に乗っていた。
事故機からの脱出を「奇跡」と表現したカダルさんは「何か特別なことのために生かされたのだと思うが、それが、このくじだったのかもしれない」と語った。
100万ドルの使い道については、自身の出身地であるインドのケララの貧しい子どもたちのために使いたいと考えている。
カダルさんは言う。「チャリティーに寄付をしたり、ビジネスを起こしたりすることは考えていない。自分の目で見て、この金を必要としている恵まれない人のために役立てたい」