2018年サッカーワールドカップ・ロシア大会に向けたアジア最終予選が開幕し、9月1日に初戦で日本代表と対戦したアラブ首長国連邦(UAE)代表は、アハメド・ハリル(Ahmed Khalil)の2ゴールで逆転勝利した。
先制したのは日本。前半11分、右サイドで得たファウルから、清武弘嗣選手のフリーキックにファーサイドの本田圭佑選手がヘディングで合わせた。ボールを回して攻撃のチャンスをうかがう日本に対し、UAEはカウンターから素早い展開で反撃。
前半20分ゴール前のフリーキック、後半9分に獲得したペナルティーキックを、いずれもハリルが決め、逆転に成功した。ハリルはUAE選手としては初めて、2015年のAFCアジア最優秀選手に選ばれている。
逆転された日本は一方的に攻め続け、次々と攻撃的な交代選手をピッチに送り込む。32分には交代で入った浅野拓磨選手のシュートがゴールラインを割ったかに見えたが、ノーゴールの判定。試合はそのまま終了し、エースの挙げた2得点で、UAEは初戦で勝利を収めた。
グループ内の強豪日本からの勝利に、UAE国内からは喜びの声が上がっている。
ムハンマドUAE副大統領兼首相およびドバイ首長は試合後に公式ツイッターを更新し、ゴール後に喜ぶハリル選手らの写真と共に、チームの勝利を祝福するコメントを発表した。
テレビで試合を観戦したドバイ政府に務めるハリッドさんは「とてもうれしい。このまま勝ち進んで、90年イタリア大会以来のワールドカップ出場を果たしてほしい」と期待を込める。
一方、同じくテレビで観戦した会社役員のアハメドさんは「日本に素早くプレーさせないようにしたUAEの戦術がはまった。しかし、日本には1ゴールと1つのペナルティーが与えられるべきだった」と試合を振り返った。
UAEは同日行われたイラク戦に勝利したオーストラリアと、今月6日にホームで対戦する。