ドバイ世界貿易センターで10月16日~20日、中東、アフリカ、南アジア最大の情報通信技術(ICT)展示会「GITEX」が開催された。
会期中、世界中から4000社が集まったという同イベント。除幕式には、ドバイのハムダーン皇太子も参列した。
最新のICTに触れられる同イベントには、日本から住友電気工業など9社が参加。UAE内に現地法人を持つ日系企業も参加した。ほかのアジア地域からは、中国が約230社、韓国が約100社、台湾が約50社参加し、ICT分野における東アジアの注力構図を表す結果となった。
今回のGITEXでは、各所でVRを活用した技術も公開された。17日には、サムスン電子が「Gear VR」を使ったジェットコースター体験ブースを出展し、新感覚に挑戦したい来場者で長蛇の列ができていた。同体験は、1時間に461人が参加し、ギネス記録を達成した。
ドバイを拠点とするDigi Roboticsでは、VRゴーグルを装着し、工業用ロボットを操縦するシミュレーターの体験企画も行われた。UAEの通信事業者duとNokiaは、中東で初めての第5世代移動通信システム(5G)を活用した4Kで3D対応、360度視野のVRシアターのデモンストレーションを行った。
ドバイ道路交通局(RTA)と自動車配車アプリを展開するCareemは、ドライバーレスの電気自動交通システムの開発を進めている。同システムは、バスや電車のように、決められた場所での乗り降りではなく、どこでも乗り降りが可能な大型車両。乗り合いで、同じ方角に向かう車両がシステムで連結しており、乗客は乗り降りを繰り返し目的地に向かうというもの。
車両は1台当たり10人程度が乗れるサイズ。ドライバーレスの法整備に並行して、車両80台を準備し、1年間をかけテストを行い、実現化に取り組む方針という。