ドバイ・モール内の紀伊国屋書店ドバイ店は1月2日、人気サッカー漫画「キャプテン翼」のアラビア語版の販売を始めた。
紀伊国屋書店ドバイ店は、2008年11月にドバイ・モール開業とともにオープン。全世界の紀伊国屋書店で最大となる敷地面積6300平方メートルの店内に、日本語やアラビア語、英語や中国語などの書籍や雑誌が並んでいる。
「キャプテン翼」は1981年に週刊少年ジャンプで連載が始まったサッカー漫画。1983年にテレビアニメ化している。中東でも80年代~90年代にかけて、「キャプテン・マジッド(Captain Majed)」の名前でテレビ放送され人気を博した。
今回販売されたのは、小学生時代の主人公・大空翼が表紙を飾る第1巻。アニメに見られたようなキャラクター名の現地化は行わず、原作通りの名前が使われている。
アラビア語版の刊行は紀伊国屋書店が企画。集英社から翻訳出版の許可を得て、東京外語大学に留学するシリア人のカッスーマ―・ムハンマド・ウバーダさんが翻訳を担当。アラビア語は国や地域によって方言があるが、今回の翻訳では最もスタンダードなアラビア語を使用した。
紀伊国屋書店パシフィック・エイシアン地区の川上幸弘総支配人は「翻訳に当たっては、アラブでは一般的ではない日本独特の言い回しなど、文化の違いによる難しさがあった」と話す。「キャプテン翼をアニメで見た世代だけでなく、若い人たちにもぜひ読んでもらいたい」とも。
全37巻の販売を予定しており、2カ月ごとに新刊を発売する予定。販売地域は、ドバイのほか、サウジアラビアやエジプト、イラクやモロッコなど中東全域。