ドバイ・モールやメルカートモール(Jumeirah, Dubai)に店舗を構えるフレッシュジュースショップ「Jungle Juice」で現在、日本の甘酒を使ったオリジナルドリンク「ZENSATION」が販売されている。
Jungle Juiceは、アラブ首長国連邦(UAE)を含む中東地域で30店舗を運営するフレッシュジュースショップ。自然素材を使ったジュースを販売している。ドバイ・モール店はメトロの駅とモールをつなぐメトロリンク内にあり、観光客にも多く利用されている。
UAEでは、イスラム教を公式な宗教とする国ということもあり、アルコールの含まれていないソフトドリンク類がスーパーマーケットやグローサリーで多数取り扱われている。周辺の中東諸国や欧州などから新鮮な青果物を輸入していることもあり、中でもフレッシュジュースショップは各ショッピングモールにあり、ドライブスルーのように利用できる車道沿いの店もある。
ドバイで初めて提供された甘酒ドリンク「ZENSATION」は、甘酒にいちごとマンゴーを混ぜたオリジナルドリンク。甘酒は米麹から作られておりノンアルコールなので、イスラム教で禁止されているアルコール飲料に該当せず、ドバイの街中でも販売が可能となっている。
甘酒を卸す丸昌稲垣社(長野県飯田市)は創業80年の老舗で、甘酒のほかにみそ、漬物などを製造・販売している。日本の人口が減る中で、新たな販路として海外輸出を考えていたところ、世界各国からバイヤーが流入し2020年に万博も開かれるドバイの情報を聞き、2015年よりグローバルパートナーズ社(東京・池袋)を営業パートナーに展開を始めた。
同社の稲垣勝俊社長は「受注した時は、とにかくうれしかった。飯田市からドバイに荷物が出荷するのは当社が初めてということにも感激した。甘酒はとても体に良い飲み物なので、ドバイで広く知ってもらい、健康になってもらいたい。将来は中東からアフリカへ波及していきたい」と話す。
ドバイで販売を行うJungle Juiceのマネジャーのフマーンさんは、「他店舗と差別化を図る新製品を探していた。甘酒のことは知らなかったが、当社がコンセプトとする健康的だが飲みやすいジュースに適していると感じた」と話す。「現在はUAE内の店舗でのみ販売をしているが、今後はほかのフレーバーも増やして販売店舗も増やしていく」とも。
価格は23ディルハム(約700円)。営業時間は各ショッピングモールに準ずる。