3日間にわたって開催された5人制アマチュアサッカーの世界大会「F5WC」の決勝が4月26日に行われ、スペイン代表と対戦したモロッコ代表がPK戦の末に勝利を収め、初優勝を果たした。
準決勝で昨年の優勝国デンマークを退けたモロッコ代表は、レバノン代表を延長の末に下したスペイン代表と決勝で対戦した。前半1分にヒメノ選手のゴールでスペインが先制するも、後半、激しい反撃を見せたモロッコ代表のビッカリ選手が同点弾をたたき込み、1-1のまま延長戦に突入。5分間の延長戦でも決着がつかず、決選の行方はPK戦に委ねられた。
F5WCのPK戦は両チーム3人のキッカーが交代で蹴る。3人ずつで決着がつかない場合は、1人ずつが蹴るサドンデス方式で行われる。
両チームともに3人が決めた後、先行のスペインのキッカーが放ったボールは無情にもポストをたたく。直後にザイトウン選手が決め、モロッコ代表が歓喜の初戴冠に輝いた。
最後にPKを決めた選手兼監督のザイトウン選手は、「過去10年一緒にプレーした仲間と優勝を分かち合うことができ大変うれしい」と興奮気味に語った。
第2回大会の今大会に初めて出場した日本代表の「柴田工務店チーム」は、初の世界大会で歴史的勝利を挙げるも、1勝2敗の結果で予選リーグ敗退となった。
日本代表のキャプテンを務めた熊谷和夫選手は大会後、目標としていた決勝トーナメント進出が果たせず悔しい思いを吐露するも、「来年も日本予選を突破し、必ずドバイに帰ってきたい」と力強く語った。
40度を超える気温でのプレーや時差、外国人選手との身体的強さの差など、日本代表にとってはさまざまな課題を発見できた世界大会であった。その課題を糧とし、日本代表は来年の飛躍を誓う。