「イノベーション・ウィーク」期間中の11月25日~11月28日、ダウンタウンの屋外広場で宇宙展「Mission:Space」が開催され、ドバイの壮大な宇宙開発計画が披露された。
Mission:Spaceは6つのエリアで構成され、来場者は各エリアでドバイの過去の宇宙開発や2021年の火星探索計画などを学んだ。夜間は巨大望遠鏡を通じて月の表面を見ることもできた。
現在、ドバイは2つの衛星を宇宙に飛ばしており、2010年のパキスタンでの大洪水や2011年3月11日の東日本大震災からの復興に衛星写真が活用されている。
6つのエリアの1つ、インターアクティブ宇宙展示場では、そうした過去の記録と、未来の宇宙開発計画を図や模型を用いて説明。2018年には、既存の2つの衛星に加え、より解析度の高いカメラを備えた「ハリファ・サテライト」が打ち上げられる予定で、衛星を運ぶロケットは三菱重工のH-IIAが予定されている。
展示場を出た所には、360度の「プロジェクション・ドーム」が設置された。仮設のドームに360度映像が投影される造りで、革新的なアイデアを生み出してきたアラブの歴史から、宇宙開発へとつながる物語が流された。
ドームの奥には、ドバイの宇宙開発の目玉、火星探索の全容を示す「火星ゾーン」があった。ドバイは2021年に火星探索器を飛ばすことを目的としている。高さ2.9メートル、横幅2.37メートル、重量1500キロの衛星を火星に向けて飛ばし、太陽光を動力として2年間火星の調査を行う。「希望(Hope)」と名付けられた国家プロジェクトで、世界で初めて長期的に火星探索を行う壮大な計画だ。
そのほか、子どもたちが宇宙開発について学ぶことのできるワークショップや、宇宙飛行士になって写真撮影ができるフォトコーナーなど、参加型イベントが催され来場者を楽しませた。
会場を訪れた男性は「宇宙関連のイベントは初めて参加した。火星探索も含めて、夢があってワクワクする」と話していた。