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ドバイで日本人講師による生け花講習 日本独自の美学に触れる機会に

真剣な表情で花を生ける参加者たち

真剣な表情で花を生ける参加者たち

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 ドバイのアート地区「アル・ザーカル・アヴェニュー(Al Serkal Avenue)」内の多目的スペース「ウェアハウス90(Warehouse 90)」で7月19日・26日、生け花の小原流講師・大木春慧さんによる体験講習が開催された。

講習後は作品の品評会が開かれた

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 同講習は、7月19日に始まった3カ月間のコミュニティーイベント「ナディ・アル・クオーズ(Nadi Al Quoz)」のプログラムの一環として行われた。期間中はそのほか、現代ヨガや絵画、建築、読書などが実施される。

 主催者のラジャ・バイグ(Rajaa Baig)さんは「生け花はドバイでも知名度を上げており、日本の伝統芸術としてのみならず、現代アートの一つとして講習を実施したかった」と趣旨を話す。10人の定員に対し50人以上の応募があったという。

 初心者を対象にした2時間の講習で、1回目は地面に対して垂直に花を立てることから始まった。2回目の26日は、紅白2つの花を用い、傾斜して倒れる花卉(かき)を生かした構成を学んだ。

 花卉業を営む母親とともに参加したヤシュ・カノウジヤ(Yash Kanoujiya)さんは、「生まれて初めて生け花を行い、異文化に触れる喜びを感じた。豪華な花をふんだんに使って美しいフラワーアレンジメントをすることは容易だが、生け花はシンプルな美を追究する対称的なもの。その精神性を学べたことをうれしく思う」と感想を語った。

 講師を務めた大木さんは「長さや大きさといった定められた枠の中に美しさを構築する日本独自の美学について学んでもらいたいと内容を考えた。参加者の皆さんはいずれも空間を使うことが上手で、2回の講座で参加者同士の交流も図れて大変いい機会となった」と振り返る。

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