ドバイ・デザイン・ディストリクト(で4月11日~13日、「クリエーティブ・フェスティバル2018」が開催された。
ドバイに拠点を置くNPO「ING Creatives」が主催する同イベントは今年で4回目。
会場では、アメリカ合衆国の大手デザインコンサルティング会社「IDEO」デザイナーのミッチ・シンクレアさんや、雑誌「ナショナルジオグラフィック」のフォトグラファーでピューリッツアー賞にノミネートされた経験を持つカレン・カスマウスキーさんなど、クリエーティブ業界の著名人たちが、3日間にわたり60以上の講座やワークショップを行った。
ワークショップのチケットは1枚320ドル(約3万4000円)と高額だが、自分の技術や知識をより高めたいというクリエイターやデザイナーを志す参加者も多数集まり、完売するワークショップも多かった。
今回日本の書家である山口碧生さんも講義とワークショップに参加した。山口さんは現在米国を拠点に活動している。日本の伝統的な書道だけでなく、音楽と書道を組み合わせたパフォーマンス、日本復興支援のためのイベント「RISE JAPAN」などを展開している。
講義・ワークショップブースのほかにも、アーティストが会場で直接作品を販売する「クリエーティブ・マーケット」も行われ、絵画、アクセサリー、洋服など幅広い作品が並んだ。
台湾や香港、ヨーロッパなど海外を巡りながら活動している書家の曽山尚幸さんもクリエーティブ・マーケットに出展。掛け軸にリクエストされた書を書き、値段も購入者が決めるという独特のスタイルで作品を販売した。
曽山さんは「日本のマンガが好きで、マンガから漢字を知った方が購入してくれるケースが多かった。文字はリクエストされたものを書いているが、家族や友人の名前を漢字で書いてほしいというリクエストのほかに、マンガで読んだ『頑張って』のフレーズを書いてほしいという方もいた」と話す。