ルーヴル・アブダビで10月25日・26日、「ターンテーブル・シンフォノグラフ・オーケストラ(The Turntable Symphonograph Orchestra)」のコンサートが開催された。
ジャン・ヌーヴェルデザインのドーム内に特設エリア 普段と異なる彩り
ルーヴル・アブダビは、2017年11月にオープンした、アラブ初のユニバーサルミュージアム。仏パリの美術館でも国外進出は初めてといい、ルーヴル美術館以外にもオルセー美術館やポンピドゥー・センターなどのさまざまなコレクションが貸し出されている。
演奏は、建築家ジャン・ヌーヴェルさんがデザインしたドーム「光の雨(Rain of Light)」に特設されたステージで行われた。ステージの周りを囲むそれぞれのギャラリーが入る建物には、さまざまな色や形のライトが投影され、普段とは異なるドームの雰囲気となっていた。
「ターンテーブル・シンフォノグラフ・オーケストラ」は、Technics(テクニクス)社が3月20日の「LPレコードの日」に合わせて公開したMVから始まった、世界で活躍するDJが集結した音楽プロジェクト。同社のターンテーブル「SL-1200」シリーズを使ってクラシック音楽を奏でるMVは、ユーチューブでの再生回数が34万回を超える。
コンサートでは計20人のDJが出演。チャイコフスキー作曲の「くるみ割り人形」やオリジナル曲などを含む5つの演目のほかに、4人の日本人DJのDJプレーが披露された。
DJプレーを披露したDJ RENAさんは、2017年に開催されたDJ世界一を決める「DMC World DJ Champions」で、史上最年少となる12歳で優勝を果たした。同プロジェクト内のDJ HI-CさんやDJ IZOHさんら歴代王者らの中でも圧倒的な存在感を示した。
2日間の公演チケットは完売となる盛況ぶりで、アンコールの演奏が終わると、場内はスタンディングオベーションに包まれた。コンサートに来場したアブダビ在住のアイシャさんは「ユーチューブで見た彼らの音楽に感動した。生の演奏では彼らの指先の動きを間近で見ることができて、より感動した」と話した。