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初夏の夜のギャラリーナイト ドバイのアル・ザーカル・アヴェニューで

100年前のドアに描かれたアート

100年前のドアに描かれたアート

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 中東の現代アートをけん引するドバイのアート地区「アル・ザーカル・アヴェニュー」で5月16日、ギャラリーナイトが開催され、各ギャラリーが夏に向けた新たなコレクションを発表した。
 高い湿度で暑さの残る18時に始まったギャラリーナイト。ギャラリー内では、来場者が手渡されたグラスを片手に、絵や写真に見入っていた。

現代アートのさまざまな表現がなされる

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 ドバイを拠点に活動する写真家の作品を展示するGulf Photo Plusでは、6月から始まるラマダンを前に、イスラム教にとって聖なるひと月の角々を切り取った写真が並ぶ。

 レバノンの写真家Natalie Naccacheさんは、イフタールをテーマにした作品を出展。イフタールとは、ラマダン月にイスラム教徒がその日の断食を終えた日没後に口にする食事のこと。豪華なテーブルセッティングから、シリア難民の質素なものまで、さまざまなイフタールとそれを囲む家族の顔を撮影した。
 「隠されたイスラム」と題した写真の数々は、イタリア人写真家Nicolo Degiorgisさんがイタリアでのイスラム教徒の信仰を写したもの。Nicoloさんは「イタリアには135万人のイスラム教徒が暮らしているが、モスクは8つしかなく、多くは商店の裏や工場などでメッカに向かい礼拝を行っている」と話す。隠された信仰の場所や、そこで祈りをささげる人々の姿を見ることができる。

 昨年、アル・ザーカル・アヴェニューにギャラリーを構えたグリーン・アート・ギャラリーでは、シリアの写真家Jaber Al Azmehさんの作品展「境界線」が開催されている。砂漠の丘陵の頂から、左右に広がる色の異なる砂地を分ける一本の境界線が印象的だ。

 1×1ギャラリーでは、インドのSachin Bondeさんによる個展「Soil Oil」を開催。世界中に巡らされた石油のパイプラインや石油にまみれた動物の彫刻を使い、石油による戦争や武力侵攻を表現する。

 17日以降は各ギャラリーで新コレクションの一般展示を行う。

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