12月5日、アラブ諸国で最大規模というオンライン音声図書館「ドバイ・オーディオ・ライブラリー」が立ち上げられた。
ドバイ政府によると、アラブ諸国には約700万人の視覚障がい者が生活しており、支援活動の一環として国際ボランティアの日に当たる12月5日にキックオフイベントが行われた。
ドバイ道路交通局(以下、RTA)が主導し、視覚障がい者や学習困難者向けのオンライン図書館の先駆的な存在である「Bookshare.org」と協働する。
Bookshare.orgのウェブサイトには現在、60万冊以上の英語の蔵書がある一方、アラビア語の蔵書は300冊ほどしかないため、RTAでは今後アラブ諸国の出版社と協力し、同サイト上にもアラビア語の蔵書を多数アップロードしていく予定という。
アップロードには1万人のボランティアを見込んでおり、今後30万冊のアラビア語の本のアップロードを目指す。RTAはサイト運営で視覚障がい者のサポートをすると共に、ドバイをはじめとするアラブ諸国のボランティア活動への意識向上にもつなげる方針という。
5日は、マクトゥーム副大統領(ドバイ首長)が「ドバイ建国の父」と言われるシェイク・ザイード大統領に敬意を表して作成した87の詩が、最初の作品としてアップロードされた。アップロードは「イケメン王子」としても有名なハムダン皇太子が行った。
ドバイには現在、公共図書館が8施設あり、VISAなどを提出し登録料を支払えば日本人も利用可能となっている。現在3億6700万ドルを投資し、約9290平方メートルの敷地面積を誇るアラブ諸国最大規模の図書館も建設している。蔵書は200万の電子書籍を含む450万冊以上をそろえる予定。
ドバイ・オーディオ・ライブラリーは今後、一般向けにも公開を予定している。