ドバイの海岸線に近いAl Wasl Sq.に現地人の兄弟が開いた現代風シャワルマショップ「Aces Shawarma」(Wasl Square, Al Hadiqa Road, Al Safa, Dubai)が人気を集めている。
シャワルマはピタパンに牛肉や鶏肉、レタスやトマトといった野菜を包んだラップサンドのこと。ヒヨコマメをペースト状にして黒コショウなどで味付けたホモスやマヨネーズで味付けられているのが特徴。
できたてのシャワルマは白い紙にクルクルと巻いて手渡され、シャワルマ・スタンドの周りにはシャワルマを頬張る人たちの姿がある。歩きながらでも片手で食べられ、中東の軽食として古くから重宝されている。原宿などでよく見かけるドネルケバブはトルコでの呼び名。
香辛料などで下味した牛肉や鶏肉、羊肉が開店する棒に積み重ねてつけられ、垂直に立ったオーブンであぶり焼きにされる。ほどよい焼き加減になったらナイフでそぎ落とされ、野菜などと一緒に包まれる。
ドバイの旧市街デイラの中心地、Baniyas Squareにある「Hatam Al Ta’ai」(Next to Gift Village, Nasr Square, Baniyas, Dubai)は約40年前からドバイの発展の歴史を見てきた。道路に面したシャワルマ・スタンドには常時3本のミート・スタンドが並んでいる。昼時になれば長蛇の列ができる。
こうした伝統的なシャワルマ・スタンドはドバイ市内の至る所にある。一方、伝統的なシャワルマを現代風にアレンジしたファストフード店も近年登場している。
近年、屋外で食事ができる場所の再開発が進められているドバイ。夏場は暑くて屋外での食事はできないが、気候の良い秋冬に合わせて屋外カフェ形式のレストランが続々と登場している。「Aces Shawarma」は、こうした店の一店だ。
前衛的な同店の内装でまず目を引くのが、ピラミッド状に置かれた机や椅子。客はファストフード店のようにカウンターで注文と支払いを行った後、階段を上がりピラミッドの途中に席を取る。
シャワルマは、伝統的な牛肉や鶏肉のシャワルマのほか、コメを使ったスシ・シャワルマやチーズを入れたピザ・シャワルマなど、伝統的なシャワルマにアレンジを加えている。
古い伝統的なスタイルを継続するシャワルマと新しい形を提示するシャワルマ。いつの時代も中東に親しまれるB級グルメが、そこにある。