![多国籍のボランティアでにぎわう会場](https://images.keizai.biz/dubai_keizai/headline/1540900794_photo.jpg)
ドバイのショッピングモール「タイムズ・スクエア・センター(Times Square Center)」で10月26日、難民の子どもたちに向けたボランティアイベント「ソーイング・ホープ(Sewing Hope)」が開催された。ミシンやプリンターなどの機器を製造するブラザー工業のドバイ法人「Brother International Gulf FZE」とアラブ首長国連邦の慈善団体「Dar Al Ber Society」が共同で開くいた。
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によると、2017年末時点で、紛争などで避難している難民は5年連続で増え、過去最高の6850万人に上る。特に中東やアフリカを中心に事態は深刻化するが、難民受け入れを拒否する国も少なくない。
同イベントでは、寒い冬を過ごす難民の子どもたちの支援を目的に2サイズのフリースを作った。
Brother International Gulf FZE代表の村上惣一さんは「今年は社内スタッフから声が上がり、新しい試みとして難民の子どもたちに向けた支援イベントを行うことになった。実際に自分も縫製を手伝って、一つの服を作ることがどれだけ大変かを実感した。少しでも子どもたちに手作りの服のぬくもりが伝えられれば幸い」と話した。
同社から30人のスタッフが参加し、登録制で集まったボランティアの人数は合計160人となった。生地の裁断、縫い合わせなどを分業で行い、合計130着のフリース上下セットが完成した。
イギリス出身の14歳のアイシャさんは「素晴らしいイベントだった。多くのボランティアが真剣に作った服が子どもたちを少しでも救ってくれることを願っている」と話す。参加者には、ブラザー工業社の刺しゅう機で作られた帽子や裁縫セットなどの記念品も贈られた。