中東初の現代美術を扱う非政府系美術機関「ジャミール・アートセンター(Jameel Art Cen-tre)」が11月11日、ドバイのクリークに面したアル・ジャダフ地区に開館した。
中東地域の新しいクリエーティブな場所をコンセプトに作られた芸術機関。中東地域以外にも世界中からのコレクションを展示するのみならず、地元アーティストなどとのコラボレーションも図り、革新的な文化のハブを目指す。
計10室の展示室、オープンアクセスの図書館、資料センターなどが設置され、総面積は約1万平方メートルになる。セリエ・アーキテクツ(英ロンドン)がデザインを手掛け、その工事監理及びアートパークの設計をibda design(UAE, Dubai)が手掛けた。
オープニングプログラムでは、中東地域の石油の歴史や現状をテーマにした企画展「Crude」と、ララ・ルークさん、マハ・マルーさんなど4人の女性アーティストの個展を行う。
日本からは大阪出身でベルリン在住の現代美術家、塩田千春さんが新作を展示。ドバイの歴史とアイデンティティーに着目し、中東地域の伝統的な渡し船アブラを使った作品となっている。赤い毛糸が張り巡らされた部屋では、多くの人が写真を撮影する様子が見られた。
11月10日に行われたオープニングレセプションでは、アラブ首長国連邦外からもビジネスマンやアーティストが集まった。中東ならではの歌や演奏も行われ、盛り上がりを見せた。
開館時間は10時~20時(木曜、金曜は22時まで)。